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スポーツカイトの飛ばし方 初心者のための飛ばし方マニュアル


風なんてこんなもの

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普通の社会生活をしていると、日々の風の存在を気にすることはまずありません。台風や天候不順な日に風の存在を実感することはあっても、穏やかな日に風速の変化をを気にすることは殆どないと思います。しかし、スポーツカイトなど、風を操るゲームを楽しむようになると、これが変わります。いつも風の存在が気になるようになります。今日の風は(自分にとって)いい風なのか悪い風なのか。   

スポーツカイトにとって風は動力源であり、風はいわばエンジンです。エンジンが弱いとカイトはパワフルな飛びができません。少なくともそのカイトに適した風は最低限必要になります。エンジン・パワーが少ない場合でも弱風用カイト(ウルトラ・ライト仕様)であれば大丈夫ですが、普通の中風用のカイト(スタンダード仕様)の場合は、パワー不足となります。ですから、風はたっぷりと欲しいものです。反面、風が強過ぎる場合はカイトのスピードは上がり、曳きも強くなるので、そのための対策として、ラインを太いものに換え、エアブレーキを装着するなど安全面にも気を使わねばなりません。もちろん、強風下でも飛ばせる体力と腕も要りますが。。こんな状況でも飛ばしたい場合は強風専用のベント仕様のカイトを使います。これだと強風下でも曳きが一定なので体力的なカバーもできます。つまり、もし、カイトを1種類しか持っていない場合は、あらゆる風速に対応することはできません。そういうことからも、自分の持っているスポーツカイトの使用可能風速域を知っておくことが大切です。
              
風は風速だけで表現できません。スポーツカイトに適した風は出来るだけ安定したものがいいのですが、これを数値化することはできないのが現状です。安定した風の来る場所はどんなところでしょうか。海岸や大きな川の河川敷は安定した風が得られる場所です。海岸に近いところでは、オン・ショア(海から)の風とオフ・ショア(山から)の風があり、オンショアの風は安定していますが、オフ・ショアの風はガスティな状態で不安定です。周りに大きな樹やビルがある場合はガスティな風の原因になるので、スポーツカイトを飛ばすには条件がいいとは言えません。出来れば、海岸や広い河川敷のような風の流れの障害物のない場所で飛ばすことをお薦めします。
         
SashieHP240-001.jpg (24619 バイト)風速計で風の強さを計ったことがある人はわかると思いますが、風というものは同じ強さで継続しないのが普通です。特に高目の風速の場合と低目の風速の場合はそれが非常に顕著です。例えば、カタログデータで最低風速1mで飛ぶスポーツカイトを飛ばす場合の状況は、実測で平均風速2m位ないと満足に飛ばないでしょう。なぜならば、平均風速が2mの時は、最低は0.5mくらいに下がったり、最高も3mくらい上がったりしているのが普通であるからです。その間を、風はまばらに吹いています。もし、平均風速が1mだった場合、しばしば無風を交えながら1,5m位吹いています。実情としてはフライヤーは後退することで自ら風を作り出し、曳きまくって強引に飛ばしているのです。風速1mをずっと保って吹いてくる風なんてはありません。                 

強風の場合はもっと激しく変化します。風速10mの時は、急に突風が来て13mや14mになったりします。また、突然に4mに落ちたりもします。それが数秒間のサイクルでコロコロと変化します。ですから、スポーツカイトの許容風速に充分な余裕がない場合、いきなり来た突風でスポーツカイトを壊してしまう場合があります。スポーツカイトのカタログ・データで風速3m→8mとなっているような場合、風速5m以上はエアブレーキなどの装着をすることで、8mでも飛ばせるよ。ということになり、何もしないでそのまま風速8mに突入するのは、強度の限界に挑戦することになり、無謀で危険であることも知っておかねばなりません。カタログデータは物理的に可能な数値データであり、それは風の特質を知れば、現実的には不可能ということもあることが分ります。その風速があまりにも不安定だと感じたら、スポーツカイトを一端着陸させることも大切です。うまく、風を読みながら飛ばすこともスポーツカイトのテクニックのひとつです。                     
気象条件が良く、風速が2mから3m位の日や、4mから5mくらいの時は最も風が安定しています。このような時は風速がゼロになったり、8mになったりのように、大きく変動することは無く、スポーツカイトが飛ばしやすい安定した風速を保っています。つまり、一般的にスタンダード仕様のカイトが飛ばしやすい風速の時こそが、絶好のカイト日よりということなのです。
            
SashieHP240-002.jpg (26694 バイト)常に風速計で風速を計る習慣を持っていると、風速計で計らなくても体感で風速が分るように訓練されてきます。しかし、風速計で計る風速がいかに正しい数値であったとしても、体感する風速とは異なる場合があります。それは、お天気だけでなく、気温と風に含まれる水分量によって発生しています。気温が非常に低い場合は実際の風速よりも強めに感じます。また、風に含まれる水分量によって、風の持つ圧力に違いが生じ、一般的には、風が重い、とか軽い、とか、そういう言い方で呼ばれています。太平洋の彼方からやって来る風は重く、瀬戸内海の乾いた風は軽いのです。瀬戸内海では実際に計った風速よりも、カイトに受ける風が弱いと感じ、湘南や東京・葛西の太平洋から受ける風は、とてもしっかりとしています。そのため、瀬戸内海では折れなかったロッドが、湘南では折れたりすることもあるのです。よって、自分のカイト・フィールドがどういう場所なのかを知ることで、そのカイトの限界を推測し、知っておくことも大切でしょう。スポーツカイトの大会で全国を転戦していると、地域ごとの風の質の違いは非常に明確に感じます。

スポーツカイトを飛ばすことはスポーツではありますが、ある意味の癒しにも通じる開放感があります。とはいっても、相手は自然であり、風ですから、自分の思うようにはなりません。それでフラストレーションが溜まるようでは困りもの。スポーツカイトは風任せにゆったりした気持ちでやりましょう。忙しい中、寸暇を惜しんで行うものではありません。風が無くても待っていれば、そのうち来ます。そんなノンビリさも必要でしょう。                      

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