風には、感じで言うと、重い風と軽い風、そして、コシの強い風とコシの弱い風があるようです。また、粘りのある風もあります。(うどんかそばみたいですが)これはカイトに当ったときの風の印象ですが、同じ5m/秒の風でも、この風の質感によって、カイトの反応は大きく変わります。冬場の風は重い感じがし、夏場の風は軽い感じがします。しかし、台風の影響を受けた風は夏場でも重いようです。コシの強い風は風速が弱くてもはっきりとした手応えがありますが、コシの弱い風はふわふわして反応が鈍いような気がします。そして、粘りのある風がくると、1m/秒あるかないかのような風でさえ、地上スレスレで極端にスピードを落としていても、なかなか失速せず、落ちそうで落ちない状態をよく保ちます。こういう風はトリック向きではあります。
ひとくちに風といっても、風には風速以外の質的要素が含まれているようです。東京の葛西臨海公園は太平洋の風が遠くから真っ直ぐにやってくるとみえて、結構コシのある重めの風のように感じます。それに比べ、大阪の二色の浜の風は大阪湾内を回遊する風のようで、弱くコシがないように思います。瀬戸内海は全般に弱めでコシがない時が多いのですが、ときによっては重く粘りのある風に恵まれる場合もあります。なぜこのように風の質が違うのでしょうか。一説によると風に含まれる水分、つまり湿気の含み具合と、直進的に来た風か、あちこちにぶつかり反射してきた風かで印象が変わるといいます。このように、地域によって風が質的に大いに違うとなると、自分がいつも慣れ親しんでいる風が一番いいと感じてしまう可能性もあります。
普段弱めの風でフライトさせているフライヤーは強めの風が苦手の場合がありますし、普段明確な反応のある風で練習しているフライヤーはスカスカの風が苦手ということもあるでしょう。スポーツカイトは自然が相手である以上、自分に都合のいい風ばかりは来てくれません。ヨーロッパに遠征するチームは普段から風の強いところを選んで、強めの風で練習しておかないと勝負できない、とアフターショックの人たちが言っていたと、聞いたことがあります。
風がガスティーな時は、ホントはあまり飛ばしたくない。でも、無理やりにカイトを言いくるめて飛ばしてしまう。風が強すぎる時はロッドが折れたりするから飛ばしたくない。でも、どうしても我慢できず飛ばして壊したりもする。風があまりに無い時はただ浮いているだけみたいになるので面白くない。でも、ヘロヘロになりながらも飛ばしてしまう。夏の暑い時は頭がボーッとするので飛ばしたくない。でもはーはー言いながら喉がカラカラになっても止められない。そして、風がよくて天気もいい日は、陽が沈んでもやめたくない。スポーツカイトに魅了されたフライヤーはみんなそんなものでしょー?