アンリーディッドはトランスファーXT-RのUL仕様として設定されている軽めのXT-Rである。ULという一般的な名称を用いずUnleadedという無鉛ガソリンのような名前をつけた意味は不明であるが、フレーム構成にSkysharkの2PTではなく、頑丈な3PTを使っていることから、軽くして浮きを稼ぐよりも、テンションある運動性を優先したように思える。ということはStdでは苦しい弱い風の中でもStdのように飛ばしたいが、微風一辺倒ではないということでULという名前を避けたのかも知れない。実際に飛ばして見ると、危惧するほどでもなく、結構、微風でも軽く揚がる。風速1m以下では浮くだけのカイトになってしまうかも知れないが、風速1.5mもあれば普通にトリックでき、風速2mあれば、存分に動く。トランスファーXT-Rは主にインディビデュアル(個人競技)用に使われるから、トリック命である。風速2〜3mあれば、しっかりとテンションがかかるから、ストレートもターンも精度は上がり、風速4mになっても骨折の不安は全く無い。飛び味は、どこからどう見ても重厚かつ品のあるXT-Rそのもので、ちょっと曳きの弱いStdを飛ばしている感じでもあり、軽い分、ひ弱なフライヤーでもパワフルに扱えるメリットがある。また、XT-Rの利点である高いランディング性能も失っていない。仰向け系のトリックはXT-Rは得意なアイテムであるが、このUnleadedでも大得意であり、LazysusanやMultilazyそしてKomboもとても容易なほうであろう。ストールで左右にふらつかないXT-Rの利点から、ちょっとプル・プッシュするだけで、いともたやすく真っ直ぐ後ろにBuckflipして、そのまま綺麗にYoyoに入れられる。微風下でのYoyoは安定し難いことがあるが、XT-Rでは何の心配もなく極めて容易である。ただ、UnleadedはStd仕様ではないので、当然とはいえ細めのロッドは柔らかく、セイル剛性も若干低いから、Yoyoでセイルに巻きついたラインを戻すときは力一杯引っ張ったりせず、そろそろと巻き戻すべきだ。なぜならば、セイルが曳いた力をたわんで吸収してしまうから、強く曳くと巻き戻せない。また、Axelから入るFadeの際のみはフォロースルーが不足しないよう注意が必要。Ours
des prairie(JacobsLadder)でも巻いたラインでセイルが絞られてパワーを吸収してしまうので、ゆっくりとやるべきだ。UL仕様であっても、XT-RのStdの良い特徴はそのまま継承しており、回転系は長い脚を振り回しながらよく回るし、止めればキチンと止まる、この折り目正しい飛び方は、ルーズでぐらつくカイトでトリックしている人だったら、とても魅力的に見えよう。ただ、XT-Rの設計思想からは、Std仕様を持ってこそ、その真価を発揮する Unleadedなので、両方あれば使い分けで風域に空白は出ない。とは言うものの、Unleadedを軽量なスタンダードとして使う手もあるから、スタンダードではまだ不十分な3m以下の風で、スタンダードより速くてパワフルに、鋭い飛びを演出することは出きるだろう。UnleadedはXT-R-Std同様に面白いカイトであることに変りはない。
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