エスク・ロゴ

スポーツカイト・ロゴ

スポーツカイト mar_137.jpg (1411 バイト)



NirvanaSEWWは優しいSULカイトである。
風が無いときのお助けマンを持っていると有り難い。

NSE-WW-Cobalt240c.jpg (52776 バイト)
NirvanaSE
略してNSE)シリーズの中で、最も弱い風速域をカバーするための仕様が、このNSE「WW」である。R-SkyのいうWWは、一般カイトメーカーの呼称ではSUL仕様と呼ばれている。(スーパー・ウルトラ・ライト)NirvanaWWも風の弱い微風下において、かすかな風を掴み切り、いい飛びをしていたが、NSEにWWが登場した時点で、NirvanaのWW仕様は廃止され、今はNSE-WWに統一された。面積の約半分が超軽量で薄いマイラー21で、残りはイカレックスで作られるこのセイルは非常に軽い。この極薄のマイラーはイカレックスの半分くらいの重量しかない(Mylar21g/u Icarex41g/u)ため、セイル自体の重量を軽くすることが出来る。また、通常はダクロン繊維を使用するリーディング・テープもナイロン繊維の極薄なものに換えられており、細部に渡る軽量化へのこだわりが見られる。微風対応のカイトの性能を最大限に上げるには、ロッドだけを軽量化しても不十分なのである。これらはトータルに徹底して行われた。

凧にとっての動力源である風が基本的に不足する厳しいシチュエーションでは、どのようなSUL仕様であっても、やっと揚っている域を出ない。だから、動きは遅く、出来ることも限られる。しかし、NSE-WWを実際に飛ばしてみると、従来のNirvanaWWなどよりも、スポーツ性が強まっており、動きやすい。バラストは1gも載っていないのだが、フレームの重量バランスが良いようで、動きはスムーズだ。特にバックフリップ系やジェイコブやツーポップ・ヨーヨーなどの動きはNirvanaWWよりは若干速くなっている。つまり、NSE化によるハイアスペクト型のセイルと、トップとボトムの接近が貢献していると思われる。つまり、狙いはトリック能力の向上とすれば成功している。微風でやりにくいとされるCometeもより速く回せるから総合的にNirvanaWWよりも成長していると見れる。

50ポンド30mのラインを付けて風速1mを切る風速で揚げてみたがスムーズに揚り普通に飛ぶことは出来た。しかし、明らかにカイトが軽いため、風速1m以下ではまだテンションは弱い。試しに3gのバラストをスパインの下端につけてみると、いくらか手応えが増加した。5gにしてみると、揚りが悪くなった。3gくらいでいいとしよう。3gの搭載では揚りに影響は殆どなく、むしろストレートの落ち着きが良くなった気がする。フランス語のショップ用マニュアルには風が弱いときはリバースターボの量を減らす糸目位置にするように指示をしているが、ここでは変更せず、そのまま飛ばした。まだ何とかいける。

NSE-WW-Cobalt240a.jpg (51671 バイト)セイルのトレーリングエッジにはリーチラインが入っているが、それでもシャラシャラとセイルから軽い風切音が出る。しかし、大きい音や不快な音ではない。スピードはこのクラスでは普通の速さで、遅過ぎも速過ぎもしない。もし、明確で素早い反応を求めるならば風速1m以上1.5mくらいで飛ばすといい。それ以下の風速からは激変する。NirvanaWWからの利点はすべて受け継いでおり、極めてイージーにすらすらと飛ぶが、NextUp-WWみたいな迫力感はない。ストレートもターンもとても奇麗で、図形の表現も容易にできるだろう。

NSE-Stdで得意なトリックの種目はすべてNSE-WWでも得意である。これは素晴らしいことである。SUL仕様はとても軽いので、すべてのトリックがStd仕様よりは大幅に難しくなるのが通り相場だが、NirvanaSE-WWはそれほどでもないのだ。普通のSUL仕様ではそおっとやらないと、柔らかなフレームが入力をすべて吸収してしまって、運動に変えてくれないが、NSE-WWはそんなことがない。例えば、従来のNirvanaでとてもイージーに出来たが実は高難度のコメットが、このWWでも非常に簡単に回せる。殆ど風が無い状態でもスルスルと回る。もしNextUp-WWなら下手な人はコメットが回せないかも知れないが、このNSE-WWならStd仕様でコメットが出来ていれば、誰でもできるだろう。これらSUL仕様のスポーツカイトを飛ばす、風の弱い状況においては、3D系よりもフィネス系のトリックの出番の方が多いだろう。ハーフアクセル、カスケードに加え、540フラットスピンやタズマシーンも含めたスロットマシーン系を多用して、左右にぐるぐると回しまくる、浮かしまくる。必然的にそういうシーンになりやすい。SUL仕様の性能としては、この辺がイージーかどうかは重要なことだと思う。これらがやりやすくて奇麗な形をとれる。540の姿もちょっと頭を上げて奇麗なスタイルでクルクルと回り、スロットマシーンも左右のタズマシーンも、とても良く浮いて安定して回ってくれる。そして、マルチレイジーもバックスピンも軽々と回るとなると実に楽しい。自分で風を巻き起こして浮いてゆくのである。これぞNirvana一族の大得意とするところである。これに、コメットが加わると、SUL仕様でこれ以外に何かを求めてもしょうがないくらいに嬉しい。これらがすべてイージーに出きるとなると、もう言うことはないだろう。

NSE-WW-Cobalt240b.jpg (49561 バイト)ただし、ストール系は軽すぎて止まりが悪くなり、強烈なスパイク・ランディングやツーポイントはふわっと行ってしまう。NextUp-WWではこれがバスッと入るのは翼端タブの重量の効用である。(NextUpは従来から使っている古いモノを比較のため飛ばしただけ。)しかし、SUL仕様であることを考えれば、これで充分かも知れない。ヨーヨーはルイズで「ちょい曳き」ツーポップで合わせてやれば入るが、解くときは、セイルが薄いのでそおっとやってやる必要がある。(そうしないと破れるということではない。)これらの殆どのやり方は従来のNirvanaWWの飛ばし方と共通したところがある。何分、SUL仕様は華奢な仕様なので、無駄なパワーと強引さはロッドを壊しかねないのでご法度と覚えて欲しい。全体的にはゆっくりと飛ばし、ここというところで瞬間的に大きなパワーを掛ける、それで充分にキレ良くクイックに飛んでくれる。

長さ20m以下のショートラインだと、風はあると邪魔なくらい。ラインが短いとパワーの伝わりが速いので、ジェイコブなどは凄い速さでできるし、バックスピンの回転速度も速くなる。360度ターンをやっても、そう体力を要しない。ショートラインでの激しいトリックのためにはラインは90ポンド以上(50kg以上)をお薦めする。150ポンドでもいい時がある。ラインは軽さだけではない。風速1m台あれば、R-Skyのビデオでサミュエルやラウラがやっているようなことは、日本人でも出来る範囲だろう。

最近は全国的に異常気象で、シーズンによってはあまりにも風が弱い日が多かったりするためか、SUL仕様の需要が増加している。これは海外でもそうらしい。R-SkyのWWシリーズは、微風機を作り慣れているから、そういう意味でも魅力がある。


ページの先頭