Half-Axel はその名の通り、180度のターンをする半分の回転の Axel です。主に左右の端で折り返す際に多用しますが、真上に上昇した頂点から真下に下降する際に頂点で使うこともあります。
地上スレスレの低い高度でのターンにも使える技ですが、練習の際は高度にゆとりを持ち、4m以上の高度で練習してください。また、スポーツカイトの折り返し地点を、端の奥の方に置き過ぎると、その位置は風受けし難い位置になります。深く行かず少し手前で折り返すようにした方が安定性を失いません。
練習に適した風速はStd仕様の場合、2.5m以上3.5m未満がやり易いでしょう。風の強すぎや、弱すぎは、トリック練習にとっては少々難しくなります。
9時方向から3時方向に向かって、地上に対し水平に飛行している状態で説明しましょう。腹ばいのスポーツカイトの回転方向を「時計回り」で説明する場合は、カイトの飛行高度に拘わらず、上から見降ろした平面での回転方向で説明します。(下から見上げている場合は説明の逆になるのでご注意を。)
@ スポーツカイトが地上4mくらいの高度を水平飛行して来て、折り返したいポイントに到達すると、すかさず、左手を上から下に叩くように振り下ろしながら曳きます。このとき同時に右手は前に出して、右手のラインは緩めます。左手を曳いてから、次に右手を前に出すのではありません。左右の手は必ず同時に行います。1秒遅れても間に合いません。右手の出しが遅れると成功しません。
こうすると、スポーツカイトは次のような姿勢変化を起こします。左手を叩くように瞬時に曳くことで、こちらに腹を見せて飛んでいるスポーツカイトは左翼だけを引っ張られます。同時に右手を前に出しているため、右翼はフリーになってスポーツカイトは一瞬の間、腹ばいの姿勢になるのです。スポーツカイトは鼻先を向こう側に押し込みながら腹ばいに姿勢を換え、反時計回りに回りながら来た方向に反転します。
この瞬間は左手のラインだけが張っていて、右手のラインは緩んでいます。もし、右手の緩ませ量が少な過ぎて明らかに緩みが不足していると、カイトは地面に向かって突っ込むでしょう。ラインを緩める量は、スポーツカイトの大きさに比例します。ご自分のスポーツカイトのブライドルの取り付け位置の左右間隔を見て判断してください。大きいスポーツカイトほど、しっかりと手を出さねばなりません。(上体を前に倒せば60cm前後でも足ります。)
A スポーツカイトは一瞬だけ腹ばいになりながら、また、ノーズを向こうに突き出しながら、反時計回りに回転してパタンと反転します。風が多めに(初心者にとっては風速3mでも)あるときは、一歩前に出て、向こうにスポーツカイトを流すような感じでやるといいでしょう。もし、いくらか前に出過ぎて両方のラインが一瞬スラックしてしまってフリーになったとしても、スポーツカイトは瞬時には落ちません。腹ばい状態(PanCake)のスポーツカイトはバッタンと落ちたりしませんから、決して慌てることはありません。まずはこの位置まで左手一本で回転させなければならないので、最初の左手の一発はしっかりと力を入れて行ってください。(パシッと鞭打つように。)
B スポーツカイトのノーズが向こうに向き、尻尾の方がこっちに見えるような位置で、(見える時間は一瞬です。)今度はラインを緩めていた右手を即座に引いて、スポーツカイトの頭を起こします。スポーツカイトの姿勢は次のように変化します。腹ばいで回転して来たスポーツカイトを引き起こすため、スポーツカイトはノーズを左に向け、スポーツカイトは元来たときの逆で腹がこちらに見える形になります。
つまり、右手のラインを曳いて左手を戻すと、スポーツカイトは9時の方向に向きを変え、再びスポーツカイトの腹を見せるでしょう。この行為を「寝たスポーツカイトを起こす」と言います。
C ターン後のこの操作は非常に重要です。右手で起こすときは遅れないように左手を合わせて曳いて、9時方向にスポーツカイトを加速させます。
このタイミングは実際に何回か行って覚えるしかありません。出していた右手を曳き戻すのと、引いていた左手を元に戻すのは同時に行います。タイミングが合えば、スポーツカイトは直進に戻ります。右手の曳き戻しが遅れると、スポーツカイトは仰向けにひっくり返ってしまいます。
両手の引き戻しは素早く強めに行いましょう。引きが遅いと加速が付かず、ヘロヘロと落ちてしまうでしょう。一歩、ステップバックして曳いても構いません。加速が足りていると、腹ばいの際にセイルから排出されていた風が再びセイルに戻って、水平飛行できます。直進に入ったとき、両方の手は揃っており、このときラインにはもう緩みは生じていません。
D この一連の操作は、実際はスポーツカイトの尻尾を見てから引き起こすというような悠長なものではないので、リズムとして覚えるようにしてください。ワン、ツー、スリーの3秒でハーフアクセルのターンは終わります。
左端ではこれらの操作の左右の手をすべて逆にして行ってください。
スポーツカイトのブライドル設定によって、腹ばいの状態や腹ばいからの引き戻しのタイミングがいくらか異なります。トップ側のブライドル長が長めの設定のスポーツカイトでは、腹ばいにさせたときにスポーツカイトがノーズを水平よりも上に上げようとするでしょう。またリーディング下側のブライドルが短かめのスポーツカイトの場合は引起し後の左手はユックリめにした方がいい場合もあります。反応が極端な場合はブライドルを調整する必要がありますが、少々の範囲であれば、自分の手と足で融通を利かせて飛ばすことも大切です。そうしないと、ちょっと違ったカイトを借りただけでも、もううまく操作できないフライヤーになってしまいますので。
ビデオは端から斜めに撮りましたので、スポーツカイトの動きが分かり易いと思います。ご参考にしてください。腹ばいと同時に奥に入ってターンしています。
(Text/Video=エスク中野 VideoのカイトはMad )
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